まさかのジョニー・マー正式加入!
4ピース・バンドへと変貌を遂げた新生ザ・クリブスが遂にそのベールを脱ぐ! Q:ジョニーがバンドに加入したきっかけは?
ジョニー(以下J): 僕とゲイリーは、ポートランドでばったり会ったんだ。
ゲイリー(以下G): モデスト・マウスのジョーが共通の知人で、彼の家でジョニーと知り合ったんだ。ジョニーが僕らの音楽が好きだということを知って嬉しかったよ。それに、僕らは長年ジョニーの音楽のファンだったから、一緒にやるしかないと思ったんだ。もし僕らとジョニーが同時期に学生だったら、「一緒にバンドをやろうよ」ってなってたと思う(笑)。最初は気軽に、「一緒に演奏してみようよ」というところから始まって、とても有機的な流れだったんだ。
ライアン(以下R): ジョニーと数曲だけ一緒に書くとか、ライヴにゲスト出演してもらうだけでは、もったいないと思ったんだ。ジョニーと一緒に書きたい曲がまだたくさんあったからね。
G: ジョニーが入ったことで、みんなすごく興奮したんだ。バンドを最初に始めたときのような感覚に戻れた。
J:そう、まるで10代に戻ったような感じがしてね、4人が一緒に演奏するのはとても自然なんだ。友達としてまず意気投合して、一緒に演奏したときもサウンド的にしっくりきた。僕にとって、一番お気に入りのバンドに誘われたのは、光栄なことだったよ。
Q:セッションだけにとどまらず正式メンバーとしてジョニーを迎え入れることに迷いはありませんでしたか?
R: ジョニーが参加することでケミストリーが変化するということは心配しなかったよ。ジョニーが加入したことで、全く新しいケミストリーが生まれて、そこに僕らも適応したんだ。こういうチャレンジがあった方が刺激になるんだ。現状に揺さぶりをかけて、変化していくことが重要なんだ。だから、ケミストリーを一変させるのはいいことなんだよ。
G: ジョニーが加入するまでには、とても仲のいい友達になっていたし、僕らと完全に波長が合ってた。彼はただ優れたギタリストなだけではなく、このバンドは、彼のギター・プレイを活かすことができる環境でもあったんだ。
J: しっくりくるんだよ。それに、外部の人間は、バンド・メンバーが兄弟だということに焦点を当てすぎていると思う。僕は彼らと14ヶ月間演奏して、このバンドが独特のサウンドを生み出せるのは、兄弟だからではなく、一人一人のパーソナリテ
ィーが違うからだということが分かった。
Q:ジョニーさんがザ・クリブスというバンドにもたらしたものは何だと思いますか?
G:新作と前作を比べると、ジョニーのような直感的なプレイができるギタリストが参加したことで、ライアンのプレッシャーがだいぶ減ったんだ。ライアンは違うことに集中できるし、他の楽器を導入することができた。それに、ジョニーが入ったことですごく自由になって、楽器を色々変えてみたり、色々なことを試せるようになったんだ。
J: 僕は、クリブスの古い曲に更にエネルギーを注入したのかもしれない。彼らはもとエネルギッシュなバンドで、激しくてダイナミックなライヴをやることで知られている。だから、それは変わらないけど、エンジンに一つシリンダーが増えたような感覚だよ(笑)。更に火が付いたような感じだよね。今のクリブスは、二人のギタリスト、フロントマンに二人のボーカリストがいて、ライアンのギターと一緒に演奏しているから、こういうサウンドが生み出せるんだ。僕は初期からクリブスのファンだったから、このバンドをあまり変えたいと思わないんだよ(笑)。もともと格好いいサウンドを変えてしまったら意味がない。今までのサウンドを活かしながら、少しサウンドの幅を広げたかっただけなんだよ。エドウィン・コリンズはクリブスのセカンドのプロデューサーだったけど、あれは基本的にコラボレーション作品だったんだ。僕の貢献はそれに近いと思う。
R: そういうコラボレーションは刺激になるんだよ。兄弟とは生まれたときから一緒にいるわけだからね(笑)。兄弟だから、タイトなバンドではあるし、それは利点だと思う。でも他の人に参加してもらうことで、視点も変わるし、刺激になるんだ。この二人(兄弟)のことは、知り尽くしているわけだから、外部から人が入って僕らのサウンドを更に活かしてくれるのは素晴らしいことだよ。 |