西原理恵子、漫画家生活25周年。映画化(『いけちゃんとぼく』『女の子ものがたり』)やテレビアニメ化(『毎日かあさん』)、展覧会「バラハク」開催など、企画が目白押しのまさに<サイバラ・イヤー>となる2009年。実体験に基づいた体当たりギャグと、優しくあたたかい叙情的な世界の振れ幅を持つ唯一無二の世界観で、熱い支持を得ている西原理恵子が初めて描いた絵本『いけちゃんとぼく』が、実写映画化された。かねてから西原ファンの間で傑作と評されているこの原作絵本は、フジテレビ系「ザ・ベストハウス123」で「絶対泣ける本BEST3」の第1位に選ばれ、大きな反響を呼んだ。もともとは西原の息子の落書きだったキャラクター、いけちゃん。今回の実写化で、いけちゃんはフルCGという形で命を吹き込まれた。存在感がありすぎないよう立体的で少し透けていて、なんともナチュラルに“共演”を果たしている。むにゅむにゅっとした質感が伝わりそうな愛らしさだ。また、ヨシオのお母さんとお父さん、近所のお姉さんやいじめっ子たちとのドラマなど、ヨシオを取り巻くエピソードを膨らませているのも映画ならでは。原作独特のテイストを絶妙に活かしつつ、ヨシオがいけちゃんと過ごすかけがえのない時間、ふたりの“関係”を丁寧に描き出している。 かわいくて、不思議で、色や形や大きささえも変幻自在ないけちゃん。シンプルな線の中に、豊かな表情が見えてくるいけちゃんの声を演じるのは、若手女優ナンバー1の呼び声も高い蒼井優。実写映画の中に存在するCGという難役を、時に優しくおおらかに、時に涙がこぼれるほどの切なさをもって、透明感のある瑞々しい声で演じきった。『鉄コン筋クリート』のシロ役などでも声優として絶賛されている彼女の“声”は実に多才で、胸に心地よく響く。主人公のヨシオ役には、『子ぎつねヘレン』の深澤嵐。はつらつとした子供らしさと確固たる演技力で、ヨシオの成長をリアルに感じさせてくれる。加えて、気丈に振る舞うヨシオのお母さんを演じる、ともさかりえが素晴らしい。そして、想像以上に目を見張る好演を見せてくれるのが、牛乳屋の清じいに扮したモト冬樹だ。監督・脚本を手がけるのは、「クレハ NEWクレラップ」のCF(おかっぱ頭の女の子が活躍する人気シリーズ)などでも有名なCM監督で、本作が劇場長編映画デビューとなる大岡俊彦。原作に出てくる風景にこだわった大岡監督は、各地をロケハンした結果「もっとも原作のイメージに近い」ということで、西原理恵子の生まれ故郷である高知県の浦戸をロケ地に選んだ。郷愁を誘う港町の素朴さと美しさが、ぴったりとマッチしている。 本作は、ひとりの少年の成長の物語であるとともに、普遍的な“愛”の物語だ。少しずつ確実に大人になっていくヨシオと、いつもヨシオの傍らにいてそれを見守るいけちゃん。やがて、いけちゃんが胸のうちを吐露するクライマックスには、涙があふれ出て止まらない。かつて子供だったすべての大人に観てほしい、あたたかくて、ちょっぴりほろ苦いファンタジーだ。
今年デビュー25周年を迎える渡辺美里。そんなアニバーサリーイヤーに届けられた第1弾シングルが映画『いけちゃんとぼく』の主題歌となった。今回書き下ろしで書かれた美里による歌詩も、“いつもそばにいてくれた、大切な存在”へ贈る、切ない中にも希望を抱けるメッセージが込められた感動作に仕上がっている。 カップリングには、映画のエンディングで流れるムービーエディションを収録。 渡辺美里 公式サイト⇒http://www.misatowatanabe.com
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