■2016年2月に取材させて頂いた際は、雄司さんが「ぼくらは普通のお兄ちゃんなんで(笑)」なんて仰っていましたけど、やはりメジャーデビューを果たしてみなさん顔つきが変わりましたね。アーティストとしての貫録が出て来たと思います。
星☆拓也(Vo):(大笑)いやいやいやいや、全然出てへんやん。
濱崎 雄司(Gt):実はね・・・うすうすそう思っていたんですけどね(笑)。
■雄司さんなんてご自分で「顔が良いのだけが取り柄です!」なんて仰っていたのに、ちょっと貫録ありますもんね(笑) 。
濱崎 雄司:ステージおる時も顔より下は全部隠して欲しいんで(笑)。
■年間60回くらい取材させて頂いているんですけど、顔だけが良いギタリストってなかなかいないですよね(笑)。
濱崎 雄司:世界初です(笑)。
星☆拓也:もうパートもギターじゃなくて顔にしとこうか(笑)。GtじゃなくてFa(Face=顔)で。
城山 貴也(Ba):メンバー紹介の時も「オン・フェイス YUJI!!」 って!
一同:(爆笑)。
星☆拓也:それはええな(笑)。
樋谷 剛志(Gt):めっちゃ新しい(笑)。
星☆拓也:今後はそういうバンドで行こう(笑)。
■(笑)。では改めてメジャーデビューおめでとうございます!今年の3月に約3年振りとなるシングル『ロッシュの限界』をリリースしてから、今回のメジャーデビューまで、THE Hitch Lowkeの皆さんにとってあっという間の2016年だったのではないかと思うのですが、2016年を振り返ってみていかがですか?
星☆拓也:俺らの歴史の中では意外と濃かったかな。リリースに関しては停滞していたこともあったし。
瀧石 光(Dr):でも『ロッシュの限界』も出したし、今年は計3枚出しているんですよ。
星☆拓也:確かに・・・『ロッシュの限界』がリリースとしては3年ぶりということを考えると、今年は今までの中では濃かったかなと。でもまだ濃たりないな。
樋谷 剛志:濃たりへん(笑)?
星☆拓也:まだ全然ですわ。
濱崎 雄司:でも、まさか2016年の年末に2枚のアルバムを出してメジャーデビューするというのは想像出来てなかったんで。
瀧石 光:一応それに向けて頑張ろうっていうのはあったんですけど。
樋谷 剛志:急ピッチですごい進んでいったもんな?
■じゃあメジャーデビューもわりと最近決まって?
樋谷 剛志:8月頭位にチラっと聞いて。それでアルバムも2枚リリースもさせてもらえるって話にもなったので、「やったー」なんて喜んでいたら、「12月リリースだよ」と言われたので、「えっ!?全然時間ないやん?」って(汗)。これはなかなかハードやなぁって。
星☆拓也:なんで急なんですよ、ホンマに。
■そうなんですね(驚)!そして、今回メジャーデビュー作となる『BIG BOUNCE』ですが、拓也さんがタイトルに込めた想いは?
星☆拓也:最近宇宙発祥の起源として“BIG BOUNCE”というのが定説としてあるんですよ。今までは“ビッグ・バン”が起源やって言われていて、“BIG BOUNCE”は新説なんやけど、そこに俺らのことをなぞらえてTHE Hitch Lowkeという存在が今までの定説を壊せるような存在になれたらいいなって。
■なるほど!今のTHE Hitch Lowkeの勢いを感じさせる良いタイトルですね!では早速収録曲についてお伺いさせて下さい。先ずはアルバムリード曲にもなっている「日本のリフ」ですが、こちらは古き良き日本の楽曲、「かごめかごめ」などをモチーフにしながらもTHE Hitch Lowkeらしいロック色の強い一曲になっています。
星☆拓也:これはリード曲としては実験的やったなと思うし、周りの人からも「これリード(曲)にするんや?」って言われたし、この前会った昔からのバンドの知り合いなんて「あれがリードなのはアカンやろ」くらいの感じで言われて(笑)。「もっとまろやかさのある曲の方がええんちゃうか?」って。
樋谷 剛志:イメージで言えば2曲目の「エスカマリ」のような曲だよね。
星☆拓也:「日本のリフ」は濃いからな、曲が。でも俺はそれも褒め言葉だと思っているし、俺らはそういうものを出さなきゃアカンって思っていたので。
樋谷 剛志:「日本のリフ」はわりとトゲトゲした部分もあるしな。
■わりにと言うか、一聴したらなかなか耳から離れない、相当なフックを持った一曲だと思います(笑)!
星☆拓也:確かに(笑)。
■ちなみに、この曲はどういうキッカケで生まれた曲なんですか?
星☆拓也:最初にバラードに近い全く違う曲がコンセプトとしてあったんやけど、そこに「かごめかごめ」とか、昔からある日本の曲をリフとしてとらえて使おうと思って。それで、そのコンセプトは残しつつもっとアッパーで、なおかつリード曲になるものを作ろうとメンバーと話した結果、こうなったという。出来上がって聴いたら自分たちが一番ビックリしたな(笑)。
瀧石 光:(笑)。確かに元々あった曲とは全く違うモノになったけど、ほんまにTHE Hitch Lowkeにしか出来へん曲になったなぁって思いますね。
濱崎 雄司:「Oi!」とかいう掛け声もあって、ライブでやっても盛り上がるやろうしね!
城山 貴也:僕は最初これがリードになるって聞いた時に「(しゃがれた低い声色で)これか~、やっぱりTHE Hitch Lowkeやわ~」って(笑)。ただメジャーに行っても自分らのまま行けたというのはありましたけどね。
樋谷 剛志:昔から聴いている人は「THE Hitch Lowkeってこういう曲もやるんや?」って逆に意外性を感じると思うんですね。今までにはないけど、THE Hitch Lowkeならやりそうな音楽やなって。
城山 貴也:これを出すこと自体がTHE Hitch Lowkeやなって感じもするし。
瀧石 光:しかもメジャーでね。
城山 貴也:「お前ら変わらんなぁ」ってファンの方も思ってくれるんじゃないかなって。
樋谷 剛志:この曲はまだ6割くらいしか出来てへん時に、「もう(リードは)これで行くぜ」って感じも、みんなの中ではあったしな。
星☆拓也:だからブラッシュアップにブラッシュアップを重ねて、もうこれ以上はないなってとこまで追い込んだので、今回の出来には満足しています。
■他のバンドでも似たような楽曲がないですもんね!それはTHE Hitch Lowkeにとって、すごい強みになっていると思います。
樋谷 剛志:だれだれっぽくないというのは一番の褒め言葉ですね。それがゆえに今まで、メジャーデビューまでも時間をかけてきたし・・・それに賭けてやろうと思ってくれた、レコード会社の気持ちは本当に嬉しいと思っています。
城山 貴也:感謝しています。
■そして「日本のリフ」はMVも印象的ですよね!
樋谷 剛志:無難にかっこいいものを作るんじゃなく、「日本のリフ」の世界観をイメージ通りにまとめて映像にするのは大変でしたね。
星☆拓也:映像の中に花魁の外人さんが出て来たり、俺の頭の中でボヤ~んと想像していたものは、イメージ通り出来たのかなって。
樋谷 剛志:わりと無理難題を監督さんに投げたんですけどね(笑)。きちんと形になったなと思います。
■続く「エスカマリ」、こっちは打って変わって爽やかなアメリカン・ロックです。いい意味でTHE Hitch Lowkeのイメージを裏切ってくれる一曲ですよね?
星☆拓也:この曲はリスナーに何かを伝えたり、訴えたりする曲では100%なくて。正直歌詞を読んでも世界観は分からへんし(笑)。これは俺の個人的な考えやねんけど、アーティストとリスナーの関係って元々はアーティストが表現したものに対してリスナーが共感してくれて始まるものなんやけど、今の時代ってリスナーが好きなものにアーティストが寄っていくことの方が多いのかなって。とはいえ、ほんまにその時思ったことや情景をバーっと包み隠さずに書いて、結果俺にしか分からないものが出来たとしても、それを作品としてリリースするのはアーティストとしてはしかるべき姿なんちゃうかなって。そういう曲がアルバムの中にあっても良いと思うし。
樋谷 剛志:俺らの世代だと、子供の頃は歌詞カードを読んで、その楽曲の世界観を想像したりしていたんですけど、作り手が思う事と100%たいてい違う想像をしているんですよね。でも、それで良いんですよ。俺らは、想像する余白をつけたいなと思っているので。
星☆拓也:だから、曲全体でというよりも、部分部分で勝手に好きにとってくれたらええなって。
■逆に「さよなら夜明け」の“君の親 大嫌い”は耳に刺さりますよね。
星☆拓也:ドラマみたいな経験をした連れがいるんですよ。家柄が違い過ぎるから離れろって、相手の親に言われた。経済力も、説得出来るくらいの言葉も、高校生は持ってないやろし、高校生くらいの恋愛だとやっぱり大人の力に勝てないんだなって。こういう世界観って実は歌謡曲や演歌に多いんだけど、この曲は、歌詞は歌謡曲でサウンドは激しいパンキッシュなものを敢えて合わせて、そのミスマッチ感もTHE Hitch Lowkeらしいし良いんじゃないかなって。後、いつかは地名をタイトルに使った曲も出してみたいと思っていて。「津軽海峡・冬景色」みたいに、タイトルを聞いただけでパッと画が浮かぶような。そんな曲もいつか俺らでやってみたいなって。
■続く「デスペラード」は歌詞の世界観にグッと引き込まれます。
星☆拓也:これは地元の連れとか身近な仲間を歌った曲で、やっぱりバンドを長く続けて行くのって大変やし、色々と見て来たんで・・・そういう色々な人達の想いを背負って俺らも頑張っていかないといけないなって、そういう曲ですね。
■「暫定モンスター」は言葉の詰め方と歌い方が独特ですよね。
星☆拓也:この曲はバックがアッパーやのに、俺の作るメロディの癖で歌詞は一文字一文字の音が長くて。最初は速いテンポでメロディを作ってなかったんだけど、最終的に気が付いたらこういう形になってたな(笑)。
樋谷 剛志:海外のメタルとかだと、こういう曲多いと思うんですよ。楽器の使っている音階は違うんだけど、メロディはパーッとは走ってみたりだとか。そういう曲の日本版になっているんじゃないかなって思います。
瀧石 光:そのせいか、この曲はとにかくドラムが難しかったですね(笑)。
■(笑)。タイトルの「暫定モンスター」はどういう意味なんですか?
瀧石 光:これは仮タイトルがそのまま本採用になったんですよね。
星☆拓也:それと歌詞の“裸になるようなもんさ”。ここを実際は“裸になるようなモンスター”って歌っているんですよ。だから聴いた人は「ミスプリかな?」って思うかもしれないんだけど、レコーディングの時に“モンスター”って歌ってみたらすごいシックリ来て。でも、ここほんまは“もんさ”やし、とりあえず“モンスター”にしとこうかってなって、「暫定モンスター」に(笑)。
■(笑)。そして6曲目の「ムラサキ」。これは個人的にも非常に気に入っている楽曲で、一度聴くと中々耳から離れないんですよね!
星☆拓也:この曲は、ライブでコール&レスポンスが出来る曲が欲しいんだけど、普通にやってもつまらないしなぁと思っていた時に、たまたまTVで「JINRO」のCMをみて、それで「あっ!こんなん言いたいなぁ」って思ったんですよ。みんなで「JINRO!!」って言って盛り上がってたんで(笑)。そんで、「JINRO」に一番近い日本語ってなんやろうな?と考えたときに、藤色やなって。でも藤色ってなんや?と思ったら紫、紫なってなんや?って想像したら杉本彩だってどんどん繋がっていって(笑)。
■(笑)。歌詞もですが、こういうダンス・ロックのサウンドがTHE Hitch Lowkeに合うことにも驚きました!
樋谷 剛志:俺らは基本的にピコピコしたサウンドは使っていなくて、もし使うとしても出来るだけ人力でやっていこうというスタンスだったんですけど、ここまで振り切っているんだったら良いんじゃないかなって。もしかしたら、すごい昔からヒッチを応援してくれている人がこの曲を聴いたら「ヒッチも変わったなぁ」って言うのかもしれないけど、歌詞を見たら「全く変わってないな」って思ってくれるんじゃないかなって(笑)。
星☆拓也:そこでバランスは取れているよな。このサウンドでかっこいいこと歌ったら、THE Hitch Lowkeとしてはちょっと違うなって。この歌詞であのサウンドだからいつもの俺らだなって。
■名曲「突き飛ばしてくれよ」に続き、「初恋」もTHE Hitch Lowkeらしい一曲です。こういう歌謡曲をベースにした楽曲はやり続けて欲しいですね。
星☆拓也:そうやね、ここはこだわりやしね。こういう曲は絶対間違いなく入れないとあかんしな。
樋谷 剛志:カラオケでも歌うんなら「初恋」やろと、俺らの世代ならな。いきなり「ムラサキ」は歌いにくいやろうし(笑)。
■(笑)。歌詞の「エンヤ コラヤ」というパートも耳に残りますよね。
星☆拓也:心臓が走っている感じとかを表現するのに、俺にはこれ以外浮かばなくて。メンバーからもここはいい意味で引っ掛かるって言ってくれたんやけど、俺からしたら「引っ掛かるんや?」みたいな驚きもあって。
樋谷 剛志:この言葉を使うことで、いい意味での昔感というか、懐かしさが出ている気はするよね。
星☆拓也:確かにな。でもヒッチとしては、こういう曲も大事に歌っていきたいと思っています。
■そして「雨降りのロケンロー」。ここはあえての“ロケンロー”なんですよね(笑)?
星☆拓也:これがね、また良いんですよ(笑)。“ロケンロー”じゃないとアカンって事務所にも言ったしね。
■でも歌詞は“ロッケンロー”なんですよね(笑)。
星☆拓也:そういう細かいコダワリが今回はいっぱいあって(笑)。「日本(にほん)のリフ」も歌の中では“にっぽんのリフ”って歌っているし。ただ、それを前にバーンと出して押し付けなくても良いかなとも思っていて。だから「My Pain Killers」も、パッと聴き恋愛の曲と思わせておいて、実はそうじゃなくて。“Pain Killer”って直訳すると鎮静剤って意味なんだけど、俺だったら鼻炎とか、人ってそれぞれアレルギーだったり、色々あると思うし。もちろん鼻炎が無い方が歌も歌いやすいし、寝苦しくもないし、ほんまはいらんし、必要でもないんだけど、実際はこれがないと無理やっていう、結構キワドイ曲になっているんやないかなって。本当は自分では求めたくないものだけど、無意識に求めてしまうものだったり、人によって色々な意味に取れるんじゃないかなと思います。
■続く「ここ止まってる」はグルービーなサウンドがカッコいいですよね!
樋谷 剛志:こういうハネたのは俺は結構得意なので、気持ち良く出来たかなって。
瀧石 光:三連でここまでシャッフルなのは今までなかったしね。
濱崎 雄司:僕はここまでハネた曲をやったことがなかったので、最初は大変でしたね。
星☆拓也:ザ・シャッフルって感じやもんな。
濱崎 雄司:「変なおじさんのリズムを思いだすんや!」って、レコーディングの時に言われてましたもん。
星☆拓也:その例え分かりづらいわ(笑)。「(歌いながら)変なおじさん、変なおじさん・・・」って、これが三連なんですよって、ここまで説明しないと。「(雄司の物真似をしながら) 変なおじさんのリズムを・・・」って言われても、そこで終わってまうし、みんなようわからんなぁって(笑)。
一同:(爆笑)
■アルバムの最後は「キュルルムーン」です。この“キュルル”っていうのはどういう意味でしょうか?
星☆拓也:この“キュルル”っていうのは性格が歪んでいく音で。夜に起きて色々考えるとネガティブに考えてしまう時ってあるじゃないですか?こういう風にみんなでいるときは大丈夫なんやけど、1人になった時に自分のネガの部分が出たりとか、周りを妬んでみたりだとか、そういう風に自分の心が歪んでいくのは夜が多くて・・・だから心が歪んでいく音と、夜をイメージして「キュルルムーン」というタイトルにして。
後は「月夜の○○」だと、わりと聴く前から内容をイメージしやすいのかもしれないけど、俺らは曲のタイトルを見て、「これはどんな曲なんだろうな?」って思って欲しいのもあって。もちろん想像してもらって聴いた結果、謎は全然解けんかったみたいな曲も沢山あるんやけどね(笑)。でも、文字の美しさや語感、並んだ時の綺麗さにもこだわっているので。
■では『BIG BOUNCE』に収録された曲の中で、各メンバーからそれぞれ一曲、特に思い入れのある楽曲をエピソードと共に教えて下さい!
樋谷 剛志:俺はやっぱり「初恋」かなぁ。というのも、僕は小学校から拓也と一緒なので内容がリアルに分かるんですよ。なので、いかにこの風景を表現するかということにこだわったので、ギターの音色一つにしてもすごい時間をかけて・・・そういう思いを込めた一曲になっています。
瀧石 光:このアルバムの中で一番好きなのは「デスペラード」なんですけど、一番思い入れがあるのは「ムラサキ」ですね。この曲を最初レコーディングしようってなったときは「打ち込みでもええんちゃうか?」みたいな感じにもなったんですけど、やっぱりバンドなのでここは楽器でちゃんとやろうと。それで、一度ドラムセットを解体して、バスドラとスネアとハイアットの三点だけでリズムを構築してくれって言われて。やっぱり普段手癖もあって、タムとか叩きたくなるんですけど、何もないから、それも禁じられて(笑)。それで、結構テンパリながらレコーディングしたのは、今回一番の思い出になりましたね。でも、それでもやり切れたし、人力でデジタルのビートを叩けたというのは、自信にもつながりました。
城山 貴也:やっぱり「日本のリフ」ですかね。この曲は本当に時間がない中で作っていて、ようやくアレンジが固まって、二日後にレコーディングってなった時に、その当日はライブで翌日は大阪から東京への移動日だったんですよ。それで「これがメジャーのスケジュール感覚かぁ(笑)」って思って。そういう意味でも思い入れはありますよね。
濱崎 雄司:「日本のリフ」から「キュルルムーン」まで全部思い入れがあるんですけど、「エスカマリ」はレコーディングでギターを録っているときから、これは名曲やなぁって自分でも思いましたね。イントロのギターも、実はもう一パターンあって、CDはコード弾きなんですけど、もっとパワーコードでパワーポップみたいな感じなのもあったんですよ。メンバー内でも「どっちもええなぁ」ってなって意見も分かれたんですけど、「やっぱりコード弾きでコード感あったほうが良いかな?」ってなって。もしかしたら、違うパターンが世に出ていたかもしれないですね、「エスカマリ」は。
星☆拓也:俺はね、やりたいという意味でも「ここ止まっている」は早くやってみたくて。なんでかっていうと、さっき話した「暫定モンスター」とは逆のやり方で、サビに言葉を詰めまくったんで。俺的には、言葉を詰めまくった曲ってメロディにした時に、一音一音があんまり大きく動けへん、単調な曲になりがちやなっていうイメージなんだけど、この曲に関しては早口で歌ってもメロディが立っているサビが出来たし、歌っていても言葉の気持ち良さがあって。歌詞の内容はちょっと暗い、陰のある歌詞やけども、すごいメロディは爽快感がある。そこにも俺らが大事にしている良い意味での違和感もあるし、今までのTHE Hitch Lowkeにはない三連で押し切るようなアッパーな曲だし。こういう曲を今回リリース出来たのは嬉しいし、早くライブでやりたいなって思います。
■では、最後に読者の方にメッセージをお願いします!
濱崎 雄司:ライブでもこのCDの世界観を表現出来るように頑張るので、是非是非遊びに来てください!
■やっぱりライブに来ないと顔も見えないですしね(笑)。
濱崎 雄司:そうなんですよ。僕、Fa担当なので、レコーディングでは仕事してないことになってるので(笑)。なのでライブに来てほしいです、Faとして仕事してるんで!
一同:(笑)。
城山 貴也:なんか、この流れイヤやな(笑)。えー、インディーズ・ベストではこれまでのTHE Hitch Lowke、そして『BIG BOUNCE』では今の俺らが出来るものを詰め込んでいるので、これからのTHE Hitch Lowkeは僕と君たちで一緒に作っていきましょう(キリッ)!!
樋谷 剛志:今回メジャーデビューということで、二枚同時にリリースするんですけど、かなり情報量が多いです。今の時代、なかなか歌詞カードを読みながら聴くことも少ないと思うんですけど、是非じっくり聴きこんでみてください!
瀧石 光:メジャーデビューしたからといって、僕たちが変わることはないんですけど、折角の大舞台なので、僕たちにしか出来ないことを今後も追及して行きたいです。引き続き、応援宜しくお願いします!
星☆拓也:一日で一万や二万、もしかしたらそれ以上の情報が世に出て行く中で、もし今目をとめて見てくれている人がいるとしたら、それも運命やと思うし、俺らのことを見つけて見てくれてはる目の前にあなたに感謝したいし、こうやって出会えたのも何かの縁だと思うので、有線を通してでも、CDでも、ダウンロードでも方法は何でも構わないので、ちょっと気にかけてもらえたら嬉しいなと思います。
■ありがとうございました!
(文:篠原 友)