Movie トップへ

キャンシステム番組表

New Can Magazine
最新 New Can Magazine
設置店舗一覧

Link
CANSYSTEM
CAN-TOWN
『題名のない子守唄』 top 『題名のない子守唄』 top

STORY
トルナトーレ×モリコーネの名コンビが奏でる、愛と謎に満ちたミステリー『題名のない子守唄』
『ニュー・シネマ・パラダイス』『海の上のピアニスト』『マレーナ』の名匠ジュゼッペ・トルナトーレ監督が6年ぶりとなる新作で選んだ題材は、はてしない母性を宿した、すべての女性に捧げる慈愛のミステリー。巨匠エンニオ・モリコーネの円熟した音楽がミステリアスなムードを盛り立てる。

『題名のない子守唄』アドリア海から吹く風が頬に冷たい、北イタリア・トリエステ。目立たぬ地味な服に身を包み、長距離バスからひとりの女が降り立った。彼女の名はイレーナ(クセニア・ラパポルト)。思いつめた表情で街を歩くイレーナは、やがて高級レジデンスに辿り着く。初老の管理人マッテオ(アレッサンドロ・ヘイベル)にメイドの仕事はないかと尋ねると、外国人は雇えないとそっけなく断られてしまう。しかし、疲弊しているが美しさを漂わせるイレーナの顔を垣間見たマッテオは、彼女を呼び戻し、共有部分の掃除の仕事を世話した。仕事場となったレジデンスの向かい側のアパートの一室で、イレーナはほの暗い窓辺に佇み、ある家族が暮らす階を見つめる。貴金属商を営むアダケル夫婦(ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、クラウディア・ジェリーニ)と、4歳になる娘のテア(クララ・ドッセーナ)の家だ。イレーナには、その家に入り込まなければならない理由があった。ある日、アダケル家のメイド・ジーナ(ピエラ・デッリ・エスポスティ)が、レジデンスの螺旋階段で躓いて転げ落ち、全身不随の重症を負う。ジーナの代わりにイレーナはアダケル家のメイドとなった。一家に近づこうとするイレーナの目的は何なのか? 彼女は何を隠しているのか? そして遂に、事件は起こった……。

『題名のない子守唄』『ニュー・シネマ・パラダイス』で映画への愛を、『海の上のピアニスト』で音楽への愛を、『マレーナ』では年上の女性への憧憬を、涙と感動と共に描いてきたイタリアの名匠ジュゼッペ・トルナトーレの、実に6年ぶりとなる待望の新作『題名のない子守唄』。トルナトーレが故郷シチリアを離れ、選んだ舞台は、その地に生まれた詩人サバに“棘のある美しさ”と詠われた、東欧と接する北イタリアの港町トリエステ。そして、彼が今回選んだテーマは、母性愛。初めて女性を完全主役に据えた、愛と謎に満ちたミステリーだ。心に深い傷を負い、過去に囚われたままの女、イレーナ。今の彼女を支えているたったひとつの願いを胸に、東欧の国から、ふたたび哀しい記憶にまみれたイタリアに舞い戻ったイレーナは、素性を隠して、ある裕福な家族のメイドとなり、やがてその家の一人娘テアとの間にほのかな愛情を育んでゆく。しかし、イレーナの心に秘めた想いは、忌まわしい過去からの魔手によって掻き乱されていくことになる。
『題名のない子守唄』本作は全編にわたり、拭い去れぬ闇を抱えるヒロイン、イレーナの目線で綴られる。イレーナを演じるロシアの女優クセニア・ラパポルトが素晴らしい。過去と現在を同じ女優が演じているとは思えないほど見事に演じ分けており、驚かされる。無名の女優を起用したことで、ミステリアスなヒロインを色眼鏡なしに見つめることができるのだ。また、テアに扮する子役クララ・ドッセーナの豊かな演技力と愛らしさにも目を見張る。物語は、トルナトーレ作品にイメージされるノスタルジックな作風は覆され、濃厚なサスペンスドラマに仕上がっている。ぐるぐると映し出される螺旋階段は観る者を迷宮へと誘い、過去と現在が交錯しながら進む映像は、いくつもの謎と暗示を投げかける。ラストに向かうにつれ、イレーナの不可解な言動の数々が、パズルのピースがはまっていくように全て明らかになるサスペンスフルな脚本・演出の巧さには脱帽だ。衝撃的で緊張感あふれる映像も相まって、序盤から一気に引き込まれ最後まで一瞬たりとも目が離せない。そんなスリリングな展開とともに、まざまざと描き出されるのは、息が詰まるような哀しみ、苦しみ、罪の意識、強い母性。イレーナの心の機微が、痛いほどに胸に突き刺さる。そして、今作でも重要な要素となっているのが、巨匠エンニオ・モリコーネの美しくエモーショナルな音楽だ。その旋律は、時に言葉よりも雄弁に情感を語る。
「女は哀しみを食べて生きている」と宣伝コピーにあるが、本作は、あまりに痛ましく哀しい物語だ。しかしながら、作品からは慈愛と優しさがひしと伝わり、胸を熱くせずにはいられない。実に見応えのあるミステリーの秀作である。
☆第1回ローマ国際映画祭 特別招待作品
☆本年度イタリア・アカデミー賞(ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞) 主要5部門独占(作品賞、監督賞、主演女優賞、音楽賞、撮影賞)
『題名のない子守唄』 ☆第29回モスクワ国際映画祭 監督賞、観客賞 受賞
『題名のない子守唄』

監督・脚本:ジュゼッペ・トルナトーレ
音楽:エンニオ・モリコーネ
出演:クセニア・ラパポルト、ミケーレ・プラチド、クラウディア・ジェリーニ、ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、クララ・ドッセーナ、ピエラ・デッリ・エスポスティ、アレッサンドロ・ヘイベル、アンヘラ・モリーナ、マルゲリータ・ブイ ほか
配給:ハピネット
公式サイトをチェック!⇒http://www.komoriuta-movie.com
9月15日より、シネスイッチ銀座、新宿バルト9ほか全国順次ロードショー!
MUSIC
棘のある美しさ トリエステに響く、マエストロ モリコーネの旋律
『題名のない子守唄』オリジナル・サウンドトラック/エンニオ・モリコーネ

BVCF-31133/BMG JAPAN/発売中/2,548円
2007年アカデミー賞名誉賞を受賞した巨匠エンニオ・モリコーネの円熟したスコアが、陰影に富んだロケーションと相まって、ミステリアスなムードを盛り立てる。『ニュー・シネマ・パラダイス』『海の上のピアニスト』『マレーナ』に続き、トルナトーレ×モリコーネのコンビによるこのサウンドトラックは、映画音楽の代表となること間違いなし。

エンニオ・モリコーネ
参加した映画は400本以上という伝説的な巨匠。『ニュー・シネマ・パラダイス』(1989)以降、トルナトーレの全作品で音楽を担当している。1928年11月10日ローマ生まれ。10歳にして、サンタ・チェチーリア音楽院に入学。1954年同学院を卒業、現代音楽作曲家として活躍する一方、ラジオ・テレビ・映画音楽に進出。出世作はセルジオ・レオーネのマカロニ・ウェスタンの傑作『荒野の用心棒』(1964)。『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(1984)ほかレオーネのその後の全監督作品でコンビを組んだ。テレンス・マリック監督『天国の日々』(1978)、ローランド・ジョフィ監督『ミッション』(1986)、ブライアン・デ・パルマ監督『アンタッチャブル』(1987)、バリー・レヴィンソン監督『バグジー』(1991)、そして『マレーナ』(2000)と5度もオスカー・ノミネートを受けながら未受賞だったが、今年、アカデミー賞名誉賞を受賞した。ゴールデン・グローブ賞を2度、英国アカデミー賞を5度受賞している。作品はほかに、ジッロ・ポンテコルヴォ監督『ケマダの戦い』(1969)、アンリ・ヴェルヌイユ監督『シシリアン』(1969)、エリオ・ペトリ監督『殺人捜査』(1970)、ジュリアーノ・モンタルド監督『死刑台のメロディ』(1971)、ベルナルド・ベルトルッチ監督『1900年』(1976)、ロマン・ポランスキー監督『フランティック』(1988)、ペドロ・アルモドバル監督『アタメ』(1989)、ウォーレン・ベイティ監督『ブルワース』(1998)など。2003年のテレビ大河ドラマ『武蔵 MUSASHI』の音楽も担当。2004年、2005年に来日公演が実現した。
詳しくはこちら⇒http://www.bmgjapan.com/_artist/disco.php?id=1592

PRESENT
present映画『題名のない子守唄』特製「慈しみのイタリアンハーブキット」を抽選で5名様にプレゼント!
たくさんのご応募お待ちしております!!
提供:ハピネット

プレゼントの受付は終了しました!

応募締切: 2007年10月28日(日)受付分まで有効。
当選発表: 賞品の発送をもってかえさせていただきます。
Movieトップへ→
有線放送の各種番組表 | 個人情報の保護について | お問い合わせ
(c) Copyright 2006 CANSYSTEM. Co.,ltd. All Right Reserved.
pick up! movie blog chart interview news home Music Lounge