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FEATURE |
クライマックスは感涙必至!感謝の気持ちが込められたラスト・シングル
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6月のコンサートツアーを持って活動終了を発表した美勇伝。彼女たちのラスト・シングル「なんにも言わずに
I LOVE YOU」が4月23日に発売された。
美勇伝は石川梨華、三好絵梨香、岡田唯の3名からなるヴォーカル・ユニット。2004年8月に当時モーニング娘。に在籍していた石川梨華を中心に結成。日本の女性が受け継いできた“美”しい心と容姿。日本の女性が掲げ続けている、“勇”ましい精神と出で立ち。彼女たちが、次の世代に、その「日本の女性のすばらしさを“伝”えていくのだ!」という思いを込めて命名。説明不要のつんく♂プロデュースのもと、数々の話題作をリリースしてきた。
その美勇伝の10枚目のシングルにしてラスト・シングルが前述の「なんにも言わずに I LOVE YOU」。バニーガールの衣装も話題を呼んだ「愛すクリ〜ムとMyプリン」、ファッションモデルのようなガーリーな雰囲気でドキッとさせてくれた前作「じゃじゃ馬パラダイス」など、小悪魔的な魔力を持っていたここ最近の作品からは一転、彼女たちが本来持っていた純真な魅力が最大限に引き出された壮大なバラードだ。イントロのピアノの音色から切ない気持ちにさせてくれる同曲は、これまでの活動を振り返り、ファンへの感謝が込められたと思われる歌詞が何より印象的。作詞・作曲はプロデューサーのつんく♂によるものだが、〈ねえ
いつでも そんなに 優しいの?/でね あの日の 涙は マジなの?〉という、まるでファンを歌の中に投影しているような歌詞は、一度でも彼女たちの活動に触れたことがある人ならばキュンとせずにはいられないはずだ。また、〈なんにも言わずに/これからも/大切にしてね〉というサビのフレーズは、約4年間の活動が彼女たちにとってどれほど思い出深く、充実したものであったかを物語っている。
アレンジには上杉洋史を起用。つんく♂関連の作品では、藤本美貴の「ロマンティック浮かれモード」や、ソニンの「津軽海峡の女」のアレンジでもお馴染みの彼だが、90年代は斉藤由貴や西田ひかるにアレンジを提供し、その後はSMAPや中森明菜、絢香、柴咲コウといったアーティストから、AKB48、下川みくにといったアイドルの作品にまで携わっている名手。J-POPを知り尽くした男によるアレンジは、比較的遊びを入れる余地の少ないバラードであっても、至るところでツボを突きまくる。ビートルズの「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」をどことなく思わせるユラユラとしたサウンドは、美勇伝の透明感溢れる歌声を絶妙にアシスト。特にスケール豊かな展開で盛り上げるクライマックスは感涙必至。コンサートでオーディエンスが一斉に手を振り、これまでの思い出に浸りながら横揺れするのは間違いないだろう。
なお、カップリングには石川梨華が歌う「思い出は彼方」、三好絵梨香が歌う「あの夏の夜」、岡田唯が歌う「最後の夏休み」と、メンバーそれぞれのソロ・ヴォーカル曲を収録。いずれも今後の活動に期待が膨らむ好楽曲となっているので、ぜひ本作をラスト・シングルではなく、新しい門出の一作として受け止めてほしい。 |
Text:タナカヒロシ |
RELEASE |
『なんにも言わずに
I LOVE YOU』
◆初回生産限定盤
PKCP-5116〜7(CD+DVD) ¥1,680(税込)
◆通常盤
PKCP-5118 ¥1,050(税込)
PICCOLO TOWN 発売中 DVD
『美勇伝 シングルVクリップスA
〜ありがとう美勇伝デビューからの大全集〜』
PKBP-5097(DVD) \4,200(税込)
PICCOLO TOWN 発売中 |
LIVE |
『美勇伝コンサートツアー2008初夏
美勇伝説V〜最終伝説〜』
6月8日(日)大阪厚生年金会館大ホール
6月28日(土)・29日(日)東京厚生年金会館
総合問い合わせ:Hello! Project(ファンクラブ) 03-3560-0722
⇒http://www.helloproject.com |
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