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これまでは「攻めて、攻めて」っていう感じだったんだけど、
今は、引いたり出したりっていうのが面白くなってきた。
9月21日にリリースされた「愛と復讐の嵐」は現在、全世界で大ブームを起こしているベネズエラ発信の情熱のラテンドラマ「ビクトリア〜愛と復讐の嵐」(※)の主題歌のカバー・ソング。まさに、松崎しげるにしか表現できない情熱的な歌声で人間味溢れるドラマを盛り上げている。
今回は、この情熱ソングと、これまた話題になりそうなカップリング曲、そして、これまでの歌手人生について語ってもらった。

INTERVIEW
■「愛と復讐の嵐」は非常に壮大なメロディーと情熱的な松崎さんの歌声がマッチしていて「さすが!」とうなりました。
松崎:原曲の言語がラテン語だから、その分、普通に歌うとド歌謡曲になっちゃうし、ガツーっと歌うと、またそこから離れちゃうし。その間のバランス調整ってのが難しかったね。でも、南米的な部分は大好きで、僕自身が“ラテン男”っていうかね。それはもうそのままなんだけど(笑)

■シングルは久々ですが。
松崎:これまではアルバム制作の方が多かったから、久々だね。でも、僕の出だしがCMソングで、どちらかというと裏方さん的なことをずっとやってきたから、自分が前面に出るっていうのは、デビューしてから5、6年目ぐらいのことで。だから今回のシングルにしても、向こうのドラマの主題歌をカヴァーして日本で発売されるっていう、その気持ちのほうが強かったね。“自分の”っていう感覚よりも、世の中に発信しているものの中に自分がポツンといる感じかな。

■なるほど。では、非常にインパクトの強いタイトル「愛と復讐の嵐」の印象は?
松崎:“復讐”っていう部分がね、すごく印象的だった。「愛と復讐の嵐? どんなだろう?」って興味が湧いて、ドラマの映像を観て、「なるほど」と(笑)。で、歌詞を見て、物凄いインパクトのある言葉ばっかりが羅列してあるから「おいおい、大丈夫かよ」って。

■実際に歌われてみて、いかがでした?
松崎:原曲より高いキーで歌っているんだけど、やっぱり、そっち方面に走ったかなぁ。“ラテン”という部分から受ける情熱的なイメージがそうさせたのかも。レコーディングが進むうちにだんだん自分がのってきた、っていうかね。

■カップリングの「愛のメモリー21(情熱のラテンMix)」はどういったいきさつで? 
松崎:「愛のメモリー」の元になった曲「愛の微笑み」っていう曲は、過去にスペインのマジョルカ音楽祭にエントリーするために「スペインだから情熱的なラヴソングを作ろう」って作り始めたんですよ。曲にはスペイン語の歌詞もチラっとあるんで、「愛のメモリー」のラテンバージョンっていうのも面白いじゃないか、っていう流れで。そういう面ではカップリングも強力なので面白いかもしれない(笑)。

■愛のメモリーって30年以上、歌われていますよね?
松崎:そうですね。34年経ちますかね。「愛のメモリー」に関しては、もう8回衣替えしてるんですよ。音楽祭の後も「この曲ダメだよ」って言われて、ずっと眠ってた曲。CMが決まって、世の中に出て、紅白もレコード大賞も、その翌年の高校野球の入場行進曲にもなってね。僕は小中高校と野球をやってたから、自分のガキの頃からの夢を自分の歌が果たしてくれたっていう、この曲自体が物凄くドラマを持っているんだよね。僕にいろんなことをくれた曲だね。

■間奏部分でシャウトされてるじゃないですか?これはもうナチュラルに?
松崎:「アモーレ」とか「アモーレ、ミヨ!」とかね。サウンド聴くとフッと出てきちゃうっていうか、そういう気持ちにさせるアレンジになっているよね。

■本当に歌唱力がすごい。キーの高さに驚きです。
松崎:キーはね、もう60歳近くになってから、上がったね。こないだ亡くなったパヴァロッティは、Cのキーまで出るから“キング・オブ・C”って呼ばれてるよね。僕は「愛のメモリー」がCのキーまで達してて、Dまで出るんで“エンペラー・D”(笑)。

■何かトレーニング的なものって?
松崎:ないですね。もう、呑みまくって、騒ぎまくって。小さく固まってセーブするのが好きじゃないんで、人生そのまんまに行けばいいかな、と。その中から生まれるものの方が僕は好きで、練習をして、何かを積んでコツコツっていうのは、今まで芸能生活40年でやってきてないですね。アメリカでもイギリスでもショーを見にいって、そこから得るものの方が強かったしね。

■そんな松崎さんが今後、挑戦されたいことは?
松崎:来年はブラジルのミュージシャンと一緒にやる計画があります。それと、自分のこれまでのトータル的なCD-BOXを出したい。あと、今、“G2バンド”ってのを作ろうを思ってる。まぁ、書いて字の如く、じじいバンドなんだけどね(笑)。この歳になって、やっと音を楽しめるようになったし、喜怒哀楽が音楽の中に出てきた感がある。

■段階を踏んだからこそ出てくる円熟味ですか?
松崎:どうなんだろう。僕はこの世界は新人もベテランもないと思ってるんだよね。本当にいい人が出てくるとその人たちにいっぱい拍手するし、「一緒にジョイントしてみたいな」っていう気持ちも出てくる。欲があるうちは、まだまだ大丈夫でしょうね。

■最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。

松崎:そうですね。ドラマを見て、主題歌をガンガン聴いてもらいたいです。ドラマは、世界的なヒット作で僕もハマっちゃったので、皆さんをきっと魅了すると思うし。で、歌の方では松崎が魅了したいな!と、思います。
(※)「ビクトリア〜愛と復讐の嵐」……富豪モンテロ家への復讐とディエゴへの愛の間で揺れ動く女性ビクトリアの数奇な運命を描く情熱的なラテンドラマ。現在、日本でも動画配信を中心に話題になっている。
Interview&Text:水野春奈
PROFILE
松崎しげる(まつざき しげる)
1970年デビュー。1977年「愛のメモリー」で日本レコード大賞歌唱賞受賞。国内外、数々の音楽祭で受賞の実績を持つ実力派であり、年間100本以上のステージをこなし”ディナーショーキング”の異名を持つエンターテイナーでもある。2005年、ソロデビュー35周年を迎え、念願でもあったチェコ・フィルハーモニー管弦楽団と競演した「My Favorite Songs」をリリースし、57歳になった現在も精力的に活動中である。
http://www.walker21.co.jp/matsuzaki/
RELEASE
松崎しげる 『愛と復讐の嵐』松崎しげる 『愛と復讐の嵐』
GNCL-0026 \1,260(税込)
ジェネオン・エンタテインメント
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