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N.G.THREE

N.G.THREE

いつの時代にも残る楽曲を作っていきたいと思っていた
90年代より日本のギターポップの礎を築き、今もなお多くの優れたバンドを輩出するレーベル、UNDER FLOWER。レーベル初期を代表するバンドであり、UKやUSロックからの影響を受けながらも独自の成長を遂げたシーンを象徴する存在であったスリーピースN.G.THREEが帰ってきた!! 先日開催された15周年を記念するイベントで劇的な復活を果たした彼らが、代表曲そして新曲を含むニュー・アルバム『Lo Fidelity People Are Coming Back!!!』をリリースする。今回はフロントマン新井仁に新生N.G.THREEに対する胸の内を聞いた。
INTERVIEW
■まさか新作がリリースされるとは!というファンとしても嬉しい驚きなのですが、5月にUNDER FLOWER時代の作品の再発(アルバム『OUR EVERLASTING TRACKS』)があって、それがきっかけだったんですか?
新井:そうですね。春に再発のお話をいただいて、6月にレーベル15周年を記念するイベントが渋谷CLUB QUATTROであって。そこでライブをやった感触がすごく良かったので、これは歴史に名を残しておかないと(笑)、作品として作っておきたいという気持ちがあったんです。

■ドラマーが元ファイブ・サーティー(※1)のフィル(・ホッパー)さんということなのですが?
新井:実はフィルはいま大阪に住んでいて、僕とフィルでセッション・アルバムを作ったり、昨年くらいから交流があったんです。今回ライブをどうしてもやって欲しいと強く言われて(笑)。オリジナル・ドラマーの平岡くんに連絡したら、再発はもちろん承諾してくれたんですけれど、プレイに関しては自信がないと。それでどうしようかなと考えていたところからひらめいたのがフィルで、彼だったらN.G.THREEがすごくお手本にしていたバンドなので、しっくりこないわけがないと思っていて。それで声をかけたらすぐオッケーといってくれて。曲も自分のドラムスタイルにすごく合うといってくれたんです。

■今回のアルバムにもCD-EXTRAとして映像が収録されていますが、QUATTROはフロアの空気も待ってました!という雰囲気で最高でしたね。
新井:ほんとにイベントの雰囲気が最高だったし、お客さんもウエルカムな感じがあって、僕らも楽しんでできました。終わってちょっと冷静に考えてみて、これはなにか録りたいなと思って。それから、6月2日にライブをするということを聞きつけて、各地の友達から「N.G.THREEでライブしに来てよ」っていう連絡をもらったので、そこから全国ツアーが決まって。じゃあこの新しいメンバーでやるライブだし、新しいアイテムをレコーディングしてみんなに届けられたらなって話が進んで。だから僕も今年の初めはこんなかたちになるとは思っていなかったし、それはほんとにUNDER FLOWERが声をかけてくれて、あの時代の音楽を今の世代に伝えようとしてくれたからだと思うんです。でもいまや、もうひとまわりふたまわり、さんまわりぐらいして、いつのバンドなんだか解らない、年代・年齢不詳な感じですよね(笑)。

■(笑)。いえいえ、今作もぜんぜん懐古的ではなくて、とてもフレッシュな感じがありました。
新井:そこはでも、自分でもちょっとこだわりがあって。僕のなかでN.G.THREEはすごく特別なバンドだったので、一番初めに魂込めたバンドだったし、それを再結成してもう一回みんなにパフォーマンスするにあたって、同窓会には終わらせたくなかった。N.G.THREEを辞めてからみんな10年くらい活動してきて、浦(敦/Ba)さんは僕とRON RON CLOUをやってたりマイペースに活動してきて、僕はNORTHERN BRIGHTをやったりソロをやったり。自分なりに音楽的にもステップアップしてきているはずなので、それがあのステージでいいかたちで見せられたらなって、自分に対する挑戦っていうのもあったんです。あまり表には出さなかったですけれど、けっこう気合いが入っていて、それでステージに上がったらお客さんのすごいいい笑顔があって、それに後押しされるように、いいパフォーマンスができたんです。

■ステージの浦さんも相変わらずのおかしい動きでうれしくなりました(笑)。
新井:浦さんはやっぱりかっこいいんですよ。フィルのドラムというのが日本人にはないリズム感や空気感を持っていて、浦さんとフィルは僕のバンド人生のなかで史上最強のリズム隊かなと。揺れまくりで走りまくりなんですけれど、それがかっこいいんですよね。平岡くんもフィルのドラムをすごくリスペクトしていたので、当時一生懸命作っていた曲にまた新しい魂が吹き込まれることに、すごく喜んでくれていて。

■初期衝動のつまったN.G.THREEの音を、成長した皆さんで表現してみたかったということですね。
新井:今回レコーディングしてあらためて思ったのは、とくにN.G.THREEの楽曲っていうのは、その当時から、いつ出してもいつプレイしてもいい、いつの時代にも残る楽曲を作っていきたいなと思って作っていたんです。流行りもいいけれど、当時自分たちが漁っていた60年代の音楽って、今聴いてもいいし、90年代初期の段階でもすごく良かったし。当時はマンチェ(※2)もバリバリ流行っていたけれど、そういうなかでも、もっとオーソドックスなスタイル、そういう楽曲を書くことを心がけていたんです。僕としては、その頃書いていた楽曲をやっと今ちゃんとプレイできて歌えるようになってきたと思うんです。当時は、「こうプレイができたら」という思いはあったんですけれど、体がついていかなかった。今になって最強のリズム隊を得て、ようやくイメージしているサウンドで作れるようになってきたところなんです。ほんとにいいタイミングで話をくださった古巣のUNDER FLOWERに感謝したいですね。僕、第一期生なので(笑)。
(※1)90年代初期にイギリスで活動していたスリーピース・バンド。ザ・ジャムと比較されるタイトなアンサンブルと、時代の空気を反映させたダンサブルなリズム、そして熱いサウンドが日本でも多くのファンを獲得した。
(※2)マンチェスター・ムーヴメント。90年代初頭にイギリス北部のマンチェスターを中心に起こった、ロックとダンスミュージックを融合させた現象。ストーン・ローゼス、ハッピー・マンデーズがその代表的バンドとされる。
Interview & Text:駒井憲嗣
PROFILE
NORTHERN BRIGHT、RON RON CLOU、The AUTOMATICSそして、ソロと多岐にわたる活動を続ける新井仁(Vo/Gt)が、浦敦(Ba/RON RON CLOU、The AUTOMATICS)と90年代初頭に活動していたバンド。結成当初は平岡(Dr)を加えたスリーピースとして活動していたが、93年に脱退。2007年、UNDER FLOWER RECORDS15周年記念に際し、初期音源再発とともにドラムに元ファイブ・サーティーのフィル・ホッパーを迎え、再結集した。
http://www.under-flower.co.jp
http://www.ldandk.com/hitoshiarai
RELEASE
N.G.THREE 『Lo Fidelity People Are Coming Back!!!』N.G.THREE 『Lo Fidelity People Are Coming Back!!!』
※歌詞対訳、ライブ映像付き(CD-EXTRAで5曲収録)
FLOWER-093 ¥2,310(税込) UNDER FLOWER
9月12日発売
01. Cheap Monday
02. Orange
03. Pictures Of Matchstick Fans
04. Break It Down
05. In The Sunday Afternoon, I Don't Think Anything
06. Lo Fidelity People Are Coming Back!!!
07. Blind
08. My Everlasting Happiness
09. Walking On The Right Side
10. Soul Deep
11. Hong Kong High-Rise
12. Airconditioning
LIVE
N.G.THREE Live Tour 2007
09月01日(土)新潟・WOODY
09月09日(日)福岡・KEITH FLACK
09月17日(月・祝)札幌・HALL SPIRITUAL LOUNGE
09月21日(金)名古屋・CLUB UP SET
09月22日(土)神戸・kiten
09月23日(日)松山・星空JETT
09月24日(月・祝)岡山・image
10月02日(火)東京・下北沢 CLUB Que
10月13日(土)京都・MUSE
10月18日(木)東京・下北沢 SHELTER
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